キユーピーが創業したのが1919年。ベビーフードを初めて世に送り出したのが1960年。でも実は、それ以前から社内ではベビーフードを作りたいと言う声がありました。検討をしていたそのころ、粉末ミルクで痛ましい事件が発生しました。その事件を踏まえ、赤ちゃんに対して提供する食品の責任の重さをしっかりと受け止めた上で、事故を回避するために二重三重の安全性を確保する工夫をして謙虚な姿勢で製造することを念頭に、キユーピーのベビーフード開発はスタートしました。

渡辺：日本では、国内のベビーフードを扱っているメーカーが集まって協議会を作り、自主的にルールを作っています。協議会のルールで、ベビーフードは添加物を極力使わずに作りましょうということになっています。安全性を確認し、必要性が認められた添加物のみ使ってもよいことになっているのですが、それでもベビーフードに入っている添加物に不安に感じるお客様もいらっしゃいます。お客様にとって「安全」なだけではなく、「安心」できることも大切に考えて、キユーピーでは使わない判断をしている添加物もあります。

また、原料の人参の色が少し違っていたり大きさが少し大きかったりといった、大人が食べる分には問題ないものでも、赤ちゃんやご家族にとっては違和感やリスクになりえます。そのため、ベビーフードを作る工場では、原材料はAIの目と人の目でひとつひとつ検査しています。

潤：ベビーフードに対するご心配や誤解がまだ多いなと感じます。味が濃いんじゃないかとか、日持ちするということは保存料など添加物が入っているんじゃないか？というお声も聞きます。実際には、レトルト加熱という熱処理による殺菌をしているので、保存料などの添加物は使用していません。

安全・安心・おいしい。

この３つのコンセプトを大切に商品開発を続けていますが、ベビーフードに関しては「しっかりした味で困る」というお声が届くこともありました。

渡辺：主食のご飯とおかずがセットになった商品があるのですが、以前はしっかり味がついた炊き込みご飯とおかずのセットでした。単品で食べてもおいしく食べられるようにという思いで作っていたのですが、「家で作る離乳食ではしっかり味のついたご飯とおかずの組み合わせはありません」というお声をいただきました。そのようなお声を踏まえ、シンプルなご飯とおかずのセットにしたり、素材の味を感じられるメニューを増やしてきました。

渡辺：お客様からは、もっとそれぞれの月齢に適した歯応えが欲しいというお声もいただいています。9ヵ月以降は手づかみ食べが推奨されるのですが、現時点ではそういう商品が十分とは言えません。そういったものもお届けできるようになれば、みなさまの子育てをもっと応援できる商品群になるのではと思います。

潤：以前はベビーフードをお出かけの時だけ補助的に取り入れる方が多かった印象ですが、共働きが増えて、より日常的に使う方が増えている印象です。これまでとはベビーフードに期待されること、役割が変わってきているのかなと感じています。できる範囲でお客様の声にお応えしていきたいですね。

福士：アレンジして使われる方も多いですね。大きくなってきたら低月齢向けの商品を混ぜてパンケーキを作り、後期向けのおやつにするなどの使い方でも活用されています。ご家庭でリンゴや桃などを滑らかなペースト状にするのは手間になりますし、果物の旬にとらわれずに使用していただけるので、使いやすいと思います。

潤：赤ちゃんが喜んで食べるとうれしくてご家族も笑顔になります。その笑顔を見て赤ちゃんも笑顔になる。ベビーフードがそんな笑顔の循環のきっかけになればうれしいですね。店頭では売り上げ数量が一つのバロメーターになりますが、D2Cサイトは直接お客様の声を聞くことができるのが魅力です。私たちは常にお客様の声に耳を傾けています。赤ちゃんによって食べる、食べないの個人差も大きいので、お客様の声をお寄せいただけたらより良い商品開発につながっていくと思います。

こちらの記事内でご紹介している「こだわりのひとさじギフトボックスセット」は、Qummyのみで限定販売しているベビーフードセット。おうち型のボックスに、国産素材にこだわった7種類のベビーフードが入っています。お子さまに野菜を取ってほしい、好きになってほしいというキユーピーの想いが詰まったこのセット。瓶をひとつずつ取り出すと、ボックスの中には頑張るご家族に向けたメッセージが書いてあるので、出産祝いなどギフトとして利用するのもおすすめです。

いかがでしたでしょうか。開発の背景や商品に込められた思いとともに手に取っていただけると嬉しいです。

※商品情報はQummy便り掲載開始時点での情報です。掲載商品は予告なく販売終了する場合がございます。